◆簿記テキスト◆



---固定資産の減価償却の説明---

□固定資産の減価償却とは?---
建物や車などの資産は,長い間使用しますと古くなり
その価値は下がっていきます。そうした価値の減少分を,
1年に1回決算の時に計算して費用とするんです。
土地は何年使っても価値は下がりませんから,減価償却はしません!

計算方法は?---
年に1回,決算の時に建物などの,その期に費用とする
固定資産の価値の減少額(減価償却費の額)を求めますが,
その方法として定額法・定率法などがあります。
定額法は毎期に同じ額だけを費用として計上する方法です。
定率法は初めに多く費用に計上して年々少なくしていく方法です。
3級では定額法が出るので定額法の計算方法を説明します♪

▽定額法
定額法は取得原価から残存価額を引いた額を
耐用年数で割って求めます。
耐用年数とはその固定資産を使う事が出来ると
考えられる年数の事をいいます。
残存価額とは最低でもこの値段では売れるという
処分価格の事です。
定額法による減価償却費の計算方法は下記の式になります♪

減価償却費=(取得原価−残存価額)÷耐用年数

■例題
取得原価60円の建物を定額法で減価償却を行うとします。
残存価額は,取得原価の10%で耐用年数は6年です。
毎期の減価償却費はいくらになりますか?

□解説
この問題で与えられた数字を,
減価償却費=(取得原価−残存価額)÷耐用年数
の式に当てはめますと
減価償却費
={60―(60×0.1)}÷6
=(60-6)÷6
=54÷6
=9
となり1年間の減価償却費の額は9円になります。
残存価額は取得原価の10%なので,60×0.1により
6円になります♪
耐用年数の6年間の間9円づつ毎年減価償却していく訳です。
そ〜して最後には残存価額の6円になると言う訳ですね♪


記帳する方法は?---
計算して求めた減価償却費の額を記帳する
方法として直接法・間接法の2つあります。

▽直接法
直接法はその固定資産から直接,減価償却費を引く方法です。
仕訳は下記のようになります。

減価償却費 ※※ / 相手の固定資産の勘定科目 ※※


もし,
建物60円の減価償却費が9円だったとしますと,
下記の仕訳で固定資産の建物の額を直接減少させる方法です。

減価償却費 / 建物



右側(貸方)に資産である建物勘定が
来てるので建物の額の減少を表しています。
資産の建物勘定の額を60円から9円を引いて
51円にしたんですね。
建物 60 / 建物 9
により
建物 51 / 建物 0
になった訳ですね♪


▽間接法
間接法は直接法のように資産の勘定科目の額を直接減らす
よ〜な事はしません。[ 減価償却累計額 ]という勘定科目を
使い間接的に固定資産を減らします。
仕訳は下記のようになります。

減価償却費 ※※ / 減価償却累計額 ※※


もし,
建物60円の減価償却費が9円だったとしますと
仕訳は下記のようになります♪

減価償却費 / 減価償却累計額


[ 減価償却累計額 ]という勘定科目に,建物の時は
建物を付け[ 建物減価償却累計額 ]になります。
[ 減価償却累計額 ]は累計と,ついてるとおり
毎年この処理をしていくと増えていきます。
耐用年数の6年間は毎回
減価償却費 9 / 建物減価償却累計額 9
という処理をしていく訳ですがその度に
累計額は1年目は9円,2年目は18円,3年目は27円と
9円ずつ6年間増えていきます。
間接法は固定資産の額からこの累計額を引いて
固定資産の額を求めるんです。
1年目は建物の額は60円から建物減価償却累計額の9円を
引いて51円となります。
2年目は建物の額は60円から建物減価償却累計額の18円を
引いて42円となります。
と毎年なっていきます♪
減価償却費累計額は,固定資産の取得原価を資産の部に残し
現在の価値は原価償却累計額を引く事で求められる事から
評価勘定(資産のマイナス勘定)といわれ,負債に記入される
特別な勘定科目です。



大事な事は
[ 減価償却費 ]は固定資産の価値の減少分を処理する勘定科目で
定額法の減価償却費は,下記の式で求める!
減価償却費=(取得原価−残存価額)÷耐用年数

減価償却費の記帳方法として,直説法・間接法がある!
という事です♪(⌒◇⌒)


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