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□決算整理とは?--- 前回,決算の試算表の作成の説明をしました♪ 1:試算表の作成 2:決算整理 3:精算表の作成 4:帳簿の締め切り 5:貸借対照表・損益計算書の作成 今回は決算整理の説明をします♪ 決算は,その1年にいくらの儲けが出たのかを知る為のものです。 でも,もしその1年の間に受取ったり支払ったりした代金の中に 今回の決算に関係のない代金が入っていたりしたら その1年の正確な儲けを計算する事が出来ません。 そんな今回の決算に関係のない取引をはずしたり, 今回の決算に関係あるのにまだ仕訳をしていない取引などを仕訳したり する事を決算整理といいます。 決算整理の処理として 1:▽現金過不足の処理 2:▽減価償却 3:▽有価証券の評価替え 4:▽貸倒の計上 5:▽売上原価の計算 6:▽収益の見越し 7:▽収益の繰り延べ 8:▽費用の見越し 9:▽費用の繰り延べ などがあります。 今回は 1:▽現金過不足の処理 2:▽減価償却 3:▽有価証券の評価替え 4:▽貸倒の計上 の決算時の処理について,勉強しましょ〜♪ ▽現金過不足 仕訳が頻繁に行われる現金は,記入漏れなどが原因で, 帳簿の中の現金残高と実際の手元にある現金残高が 一致しない,というミスをしてしまうことがあります。 その時は[ 現金過不足 ] という勘定科目を使い, "実際の残高" に合わせる仕訳を行うことになります。 [ 現金過不足 ]という勘定科目は,決算までの"つなぎの科目"になります。 これは,原因がわからないからとりあえず,[ 現金過不足 ]という 勘定科目に置いといて,原因がわかれば正しい科目に振り替えましょ♪ ということなんです。 1年間の儲け・利益を求める決算の時には,[ 現金過不足 ]に残っている 残高は[ 雑益・雑損 ]という勘定科目に振り替え,現金過不足の残高が 残らないようにしないといけません。 1:決算のときに[ 現金過不足 ]の残高が右側(貸方)にある場合は? [ 現金過不足 ]の残高が右側にあるときは, 帳簿の残高より,手元にある現金の方が多いときなので, このまま決算を迎えますと下記の仕訳をして雑益に振り替え, 現金過不足に残高が残らないようにします。
2:決算のときに[ 現金過不足 ]の残高が左側(借方)にある場合は? [ 現金過不足 ]の残高が左側にあるときは, 帳簿の残高より,手元にある現金の方が少ないときなので, このまま決算を迎えますと下記の仕訳をして雑損に振り替え, 現金過不足に残高が残らないようにします。
大事な事は 決算のときに[ 現金過不足 ]の勘定科目に 残高があり,原因が判明しないときは, [ 雑益 ]・[ 雑損 ]の勘定科目に振り替える! という事です♪(⌒◇⌒) ▽減価償却 建物や車などの資産は,長い間使用しますと古くなり その価値は下がっていきます。そうした価値の減少分を, 1年に1回決算の時に計算して費用とするんです。 土地は何年使っても価値は下がりませんから,減価償却はしません! 計算方法は?--- 年に1回,決算の時に,建物などのその期に費用とする 固定資産の価値の減少額(減価償却費の額)を求めますが, その方法として定額法・定率法などがあります。 定額法は毎期に同じ額だけを費用として計上する方法です。 定率法は初めに多く費用に計上して年々少なくしていく方法です。 3級では定額法が出るので定額法の計算方法を説明します♪ ▽定額法 定額法は取得原価から残存価額を引いた額を 耐用年数で割って求めます。 耐用年数とはその固定資産を使う事が出来ると 考えられる年数の事をいいます。 残存価額とは最低でもこの値段では売れるという 処分価格の事です。 定額法による減価償却費の計算方法は下記の式になります♪ 減価償却費=(取得原価−残存価額)÷耐用年数 記帳する方法は?--- 計算して求めた減価償却費の額を記帳する 方法として直接法・間接法の2つあります。 ▽直接法 直接法はその固定資産から直接,減価償却費を引く方法です。 仕訳は下記のようになります。
▽間接法 間接法は直接法のように資産の勘定科目の額を直接減らす よ〜な事はしません。[ 減価償却累計額 ]という勘定科目を 使い間接的に固定資産を減らします。 仕訳は下記のようになります。
減価償却費累計額は,固定資産の取得原価を資産の部に残し 現在の価値は原価償却累計額を引く事で求められる事から 評価勘定(資産のマイナス勘定)といわれ,負債に記入される 特別な勘定科目です。 大事な事は [ 減価償却費 ]は固定資産の価値の減少分を処理する 勘定科目で定額法の減価償却費は,下記の式で求める! 減価償却費=(取得原価−残存価額)÷耐用年数 減価償却費の記帳方法として,直説法・間接法がある! という事です♪(⌒◇⌒) ▽有価証券の評価替え 有価証券には時価(市場価格)というものがあります。 有価証券の価値は一定ではありません。常に変動しています。 その為に,取得原価とは違う金額になったりします。 でも,変動の度に評価替えをしていては大変なので, 売買目的で購入した有価証券は, 年に1回決算の時に時価(市場価格)と評価をします。 これを時価法と言います。♪ ▽帳簿価額より安くなった場合 もし,決算の時に所有している有価証券が購入した時より 安くなってしまった場合は[ 有価証券評価損 ]という勘定科目を使い, 安くなった分だけ有価証券の勘定科目を減少させる事ができます。 [ 有価証券評価損 ]は費用の勘定科目です。 ■例題 決算の際に,有価証券の時価を調べたら取得原価200円 の有価証券の時価が170円になっていました。 このときの仕訳をして下さい♪ □解説 価値が帳簿価額より,30円下がってしまった場合ですね。 下がった分を[ 有価証券評価損 ]を使って [ 有価証券 ]を減らす仕訳を行います。 仕訳は下記のようになります♪
有価証券評価損は費用の勘定科目なので 発生した時は上の図の費用と書いてある 左側(借方)に記入します。 ▽帳簿価額より高くなった場合 もし,決算の時に有価証券が購入した時より高くなっていたら, [ 有価証券評価益 ]という収益の勘定科目を使い, 差額の分だけ[ 有価証券 ]を増やす仕訳を行います。 ■例題 決算の際に,有価証券の時価を調べたら取得原価170円 の有価証券の時価が200円になっていました。 このときの仕訳をして下さい♪ □解説 時価が帳簿価額より,30円上がった場合ですね。 上がった分を[ 有価証券評価益 ]を使って [ 有価証券 ]を増やす仕訳を行います。 仕訳は下記のようになります♪
有価証券評価益は収益の勘定科目なので 発生した時は上の図の収益と書いてある 右側(貸方)に記入します。 大事な事は 有価証券の評価が下がった時は,[ 有価証券評価損 ]で処理する! 有価証券の評価が上がった時は,[ 有価証券評価益 ]で処理する! という事です♪(⌒◇⌒) ▽貸倒の計上 決算の時に売掛金などの債権に対して, 貸し倒れになりそうな予想額を計算して, その期の費用として計上します。 計上する時は[ 貸倒引当金繰入 ]という費用の勘定科目を使います。 費用の勘定科目なので左側(借方)にきます。 右側には[ 貸倒引当金 ]という資産のマイナスを 意味する評価勘定を使い下記のように仕訳をします。
貸倒引当金を計上する時には, 差額補充法と洗替法の2つがあります。 差額補充法というのは,前の期の貸倒引当金の残高に 今期の予想額になる様に,加算・減算する方法です。 もし前の期の残高が今期の予想額より,少ない場合は 差額分を[ 貸倒引当金繰入 ]の勘定科目を使い, 下記の仕訳で補充します。
もし,前の期の残高が今期の予想額より,多い場合は 多い分を[ 貸倒引当金戻入 ]という収益の勘定科目を使い, 下記の仕訳のように控除します。
洗替法は, 貸倒引当金 ※※/ 貸倒引当金戻入 ※※ という仕訳で前の期の残高を無くし, 貸倒引当金繰入 ※※/ 貸倒引当金 ※※ という仕訳で今期の予想額を新たに計上します。 洗替法の仕訳は下記の様になります。
大事な事は 貸し倒れは,決算で予想額を見積もり, 差額補充法・洗替法のどちらかで予想額になるように計上する! という事です♪(⌒◇⌒) |
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